コールセンターの CD(Customer Delight / 顧客感動)とは?定義や実現方法を解説

この記事では、コールセンターでカスタマーディライトや顧客感動度を示す CD(Customer Delight / 顧客感動)の概要や向上する方法を解説します。

コールセンターの CD とは

コールセンターの CD とは、単に顧客満足度を高めるだけではなく、顧客の期待を超えて感動を与えることを目指したサービスのことです。顧客は、あらかじめコールセンターの対応に対して「これくらいのサービスが受けられるだろう」という期待を持っています。ザ・リッツ・カールトンのような有名ホテルでも CD 向上がスローガンとして掲げられるなど、注目が高まっています。

CD 向上を実現するためには、顧客の期待を満たしたうえで、さらに期待以上の結果をもたらす必要があります。例えば、コールセンターでは、正確でスピーディーな対応だけでなく、顧客への柔らかく丁寧な口調といった、プラスアルファの工夫が求められます。

CS(Customer Satisfaction / 顧客満足度)との違い

CD とよく似た用語に、CS が挙げられます。CS(Customer Satisfaction / 顧客満足度)は、顧客が事前に期待しているサービスレベルを満たすことができるかどうかを指します。つまり、オペレーターの対応が事前の期待通りである状態です。

一方、CD は、顧客の期待を超えることで得られます。顧客はあらかじめ、コールセンターの対応に対して「これくらいのサービスが受けられるだろう」という期待を持っています。その期待を満たした上で、さらに期待以上の結果をもたらせば、顧客感動を得られるとされています。顧客のサービスに対する評価を上げるには、CS を超えた CD の向上を目指していく必要があります。

CD 向上が重要な理由

顧客ロイヤルティ・売上向上

CD を向上させると、顧客ロイヤルティが上がります。顧客がサービスに感動することで、企業やブランドに対する信頼感が高まり、リピート率が向上することが期待できるためです。また、感動した顧客は周りの人にもサービスを薦めることが多く、新規顧客獲得にもつながるでしょう。そのため、CD 向上は企業の売上向上にも直結する要素です。

特に、コールセンターで CD を高めると、サービス解約率を低下させる効果があります。顧客がサービスに満足していると、解約の意思決定を下すことが少なくなるためです。これによって、企業側は顧客獲得にかかるコストを抑えられます。

競合他社との差別化

顧客が感動するようなサービスを提供すれば、競合他社との差別化にもつながります。例えば、同じ製品やサービスを提供している企業があったとして、顧客が感動できるサービスを提供する企業とそうでない企業があった場合、顧客は感動できるサービスを提供している企業を選ぶ可能性が高くなるでしょう。そのため、CD 向上は顧客数増加につながります。

また、CD を得られると、競合他社との価格競争に巻き込まれることなく、自然に顧客を増やすことができます。価格競争で他社を凌ごうとすると、コスト削減のためにサービス品質も下がってしまいがちです。一方、CD を向上させることで、商品やサービスの魅力を高め、顧客にとって魅力的な企業として認識され、自然に顧客を増やすことができるでしょう。さらに、CD を向上させることで、競合他社に先駆けて新しい顧客を獲得することも可能です。

CD を実現させるためには

顧客の期待していることを知る

CD を得るためには、顧客が何を期待しているかを知ることが不可欠です。

顧客の期待値を超えたサービスを提供するには、まず顧客の期待を正確に把握することが必要です。顧客へのアンケートや、コールセンターへの問い合わせ事例から分析することができます。また、CD を得られた事例を社内で共有することで、全員が目指すべき方向性を共有し、よりサービス品質を上げていけるでしょう。

さらに、顧客の期待値は、顧客ごとに異なります。そのため、顧客一人ひとりの対応履歴を管理し、前回の対応内容を把握することも大切です。前回の対応内容がそのまま期待されることもあるため、その期待を超えられるサービスを目指すためにも、顧客情報を十分に把握する必要があります。対応履歴管理には、CRM システムの活用も有用でしょう。

顧客の期待を正確に把握し、その期待値を超えたサービスを提供することで、CD を得ることが可能です。CD を得ることで、競合他社との差別化を図り、顧客ロイヤルティを高めることができます。顧客の期待値を把握することは、コールセンターでのサービス提供において不可欠な要素であるといえるでしょう。

システムの導入

コールセンターの CD を向上させるには、チュートリアルソリューションや、コブラウズソリューションの導入が重要です。

チュートリアルソリューションは、顧客のブラウザ上にチュートリアルを表示させ、サイト上の手続きを完了できるようサポートするシステムです。Withdesk Automate というサービスを利用すると、ノーコードでチュートリアルを作成できます。顧客が操作上の疑問を自己解決できるので、サービスへの満足度が高まります。さらにオペレーターの負担も減り、コスト削減にもつながります。

また、コブラウズソリューションは、オペレーターが顧客のブラウザをリアルタイムで確認しながら、ウェブサイトへの遠隔操作を行うシステムです。Withdesk Browse は、顧客側のソフトウェアダウンロードが不要で、顧客の個人情報をマスキングするなどセキュリティ面も考慮されたサービスです。直接オペレーターが操作するため、迅速かつ正確な対応ができ、顧客期待値を上回ることができます。

これらのシステムの導入により、CDを高めるだけでなく、オペレーターの負担軽減や、業務効率化といった効果も狙えます。

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