コールセンターの顧客体験価値(CX / Customer Experience)とは?重要性や向上策を紹介

コールセンターにおける顧客対応品質の重要な指標の一つである顧客体験価値(CX / Customer Experience)の概要や重要性、向上策を解説します。

コールセンターの CX とは

コールセンターの CX とは、コールセンターを利用した際に顧客が感じる価値を示す指標で、カスタマーエクスペリエンスとも呼ばれます。コールセンターの CX には、様々な要素が含まれます。例えば、電話操作のしやすさ、オペレーターにつながるまでの待ち時間、オペレーターの接客態度や正確さ、アフターサービスの質などが挙げられます。また、顧客の感情を動かす経験も CX の一つです。例えば、オペレーターの接客態度が悪いと、顧客はサービスを受けた不快感から、同じ商品を二度と購入しないかもしれません。逆に、オペレーターの接客態度が良いと、顧客はサービスに対しての信頼感が高まり、同じ商品をリピート購入する可能性が高くなります。CX を調査することで、顧客がサービスに対してどのような評価をしているかを把握することができます。これにより、顧客の購買意欲向上や商品の付加価値創出に向けた施策を実行することが可能です。

カスタマーサービスのミッションとは

カスタマーサービスとは、商品やサービスを提供する企業が顧客に提供するサポートや問い合わせ対応のことです。カスタマーサービスのミッションは、顧客が抱える問題を解決し、顧客に対して使用価値を伝えることで、顧客の CX を最大化することです。

カスタマーサービスの質を向上すると、顧客のリピート率向上や口コミでの新規顧客の増加、企業・サービスへのブランドイメージ向上のメリットを得られます。つまり、結果的に企業の収益向上につなげることができます。

カスタマーサービスのミッションを達成するためには、まずは顧客目線による対応が必要です。顧客が抱える問題や要望を理解し、解決策を提案することが求められます。次に、顧客の潜在要望の調査と関連部門への共有も重要です。顧客が抱える問題や要望を集約し、関連部門に共有することで、企業全体でのサービス向上につながるでしょう。更に、問い合わせやクレームへの迅速・正確な対応も重視されます。顧客が問い合わせやクレームを出した際には、素早く対応し、正確な情報を提供することが重要です。

CX と CS、UX との違い

CS は、企業が提供する商品やサービスに対して、顧客がどの程度満足しているかを表す指標です。また、UX はユーザーがサービスや製品を使用して得られる体験そのものを指す用語です。一方、CX は、サービスを受ける過程で顧客が感じる価値を表します。

CS は、顧客が商品やサービスを利用した結果に対する感情を測定することに重点を置いています。UX はサービスを利用中の顧客の感情を重視する考え方です。一方、CX は、サービスを受ける過程での顧客の感情や評価を測定することに着目した指標です。例えば、コールセンターでオペレーターにつながるまでの待ち時間や、オペレーターの対応の質、問題解決の迅速さなどが評価されます。CX は、顧客に対する企業の印象や評判に影響を与えることがあります。また、良好な顧客体験価値は、顧客の口コミや再購入率を増加させることができるでしょう。

CS、UX、CX は、どれも顧客に焦点を当てた指標であり、企業にとって非常に重要です。企業が顧客満足度と顧客体験価値を向上させることで、顧客ロイヤルティの向上、口コミの拡散、収益の増加などを実現することができます。

コールセンターの CX 化が重要な理由

CX は、コールセンターでの売上や CS と同様に、非常に重要な指標です。CX を向上させることで、競合他社と差別化ができます。CS は、顧客の一定の期待を満たせば向上しますが、CX はきめ細やかな対応で顧客の期待値を上回る対応が求められます。個々の顧客のニーズに合わせた対応をするのは難易度が高いため、CX を高めることで他のコールセンターと接客品質を差別化することができます。また、コールセンターでの CX が特に重視される理由としては、顧客のサービスへの反応が生で得られる数少ない顧客接点であることも挙げられます。そのため、コールセンターの CX 化を推進すれば、顧客からの評価も高まり、既存顧客がサービスの利用をやめてしまうことを防ぐこともできます。

コールセンターの CX 化を向上させるためには

オペレーターへのトレーニングを行う

コールセンターの CX 向上のためには、オペレーターへのトレーニングが欠かせません。CX は、顧客がサービスを利用する過程での全体的な体験に焦点を当てたものであり、オペレーターの接客スキル次第で変化します。CX 向上のためには、コールセンター側でスタッフのトレーニングを実施するための体制を構築することが重要です。例えば、オペレーターの商品・サービスに関する知識を向上させることが必要です。商品やサービスの仕様や特徴を把握しておくことで、的確な対応ができるようになるでしょう。次に、オペレーターの対応へのフィードバックを定期的に実施するのも有効です。顧客からのフィードバックや、問い合わせの録音などを活用し、各オペレーターへ改善点を共有しましょう。

システムの導入

コールセンターの CX 向上には、オペレーターのトレーニングに加え、技術的な面からのアプローチも重要です。その一つが、チュートリアル・コブラウズソリューションの導入です。

まず、チュートリアルソリューションは、顧客がWebサイト上で手続きを行う際に、ブラウザ上にチュートリアルを表示させ、操作の流れをサポートするシステムです。Withdesk Automate というサービスを利用すれば、ノーコードで簡単にチュートリアルを作成できます。チュートリアルで顧客が疑問を自己解決できるようになれば、オペレーターの負荷を減らすことができます。

次に、コブラウズソリューションは、オペレーターが顧客のブラウザをリアルタイムで確認しながら、ウェブサイトへの遠隔操作を行うシステムです。Withdesk Browse では、顧客側にソフトウェアをダウンロードする必要がないため利用も簡単です。さらに、オペレーターが直接操作するため、スピーディーで正確な対応ができ、顧客期待値を上回ることができます。これらのソリューションを導入することで、オペレーターの負荷軽減や、個別の対応品質向上など、コールセンターのCX向上につながります。

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