EC サイトにおける購入完了率を約5ポイント改善!カタログハウスが取り組む EC サイトの最適化とは

暮しにいいモノを永く売るだけでなく、暮しの問題も考える。100万人以上の読者を持つ「通販生活」を制作、発行する株式会社カタログハウス。

独自にサジェスト機能を開発するなど、自社で EC サイトの改善に取り組んできたが、一方で EC サイトの操作に慣れていないお客さまからの問い合わせは増加していた。この課題を解決するために導入されたのが、チュートリアルソリューション Withdesk Automate だった。

Withdesk Automate を導入した背景にあった課題や導入までのプロセス、そして導入後の効果について、情報システム部の A.K. 氏、K.H. 氏にお話を伺った。

カタログ雑誌に加えて EC 販売も拡充。進化し続ける「通販生活」

カタログハウスは、1982年に暮らしの道具を考えるカタログ雑誌「通販生活」を創刊。100万人を超えるお客さまに愛読されるロングセラー媒体となっている。

「EC サイトは約25年前から運営しておりますが、元々はカタログ雑誌を定期購読しているお客さまが商品を購入するための手段として位置づけられておりました。

しかし、カタログ雑誌を定期購読せずに EC サイトにて商品を購入し、その商品を定期購入する流れへと変化してきています。

そのため、カタログ雑誌を定期購読していないお客さまでも、会員登録から購入完了までスムーズに完結できるよう、2006年に EC サイトを大幅リニューアルしました。それ以降も、数年に一度のペースでリニューアルを重ねています。
現在、年間で30万人を超えるお客さまが EC サイトを利用していますが、より多くのお客さまにご利用いただくことを目標に EC サイトの改善に取り組んでいます」(A.K. 氏)

EC サイトの利用を促すも、電話での問い合わせが増えてしまうケースも 

EC サイトを通じた新規顧客獲得を目指す一方で、現場では様々な課題も浮かび上がっていた。

「カタログ発行時やテレビ・新聞広告を出稿したタイミングでは、お客さまからの問い合わせが急増します。
例えば、2024年秋に人気商品の『薄焼いわし』のテレビ CM の出稿量を増やしたところ、コールセンターへの問い合わせが急増しました。

スマートフォンからお電話いただいた方には、自動の音声応答(IVR)を通じて EC サイトへの誘導を行いましたが、EC サイトでの操作方法が分からず、かえって問い合わせの電話が増えてしまうケースも発生しました」(A.K. 氏)

EC サイト上で特に離脱が多かったのは、新規会員登録と購入手続きのプロセスだった。

「新規会員登録では、セキュリティ強化の一環としてメールアドレス認証を導入していますが、このプロセスで離脱されるお客さまが多かったです。

また、EC サイトでは電話での注文時と異なり、初回購入時に後払いが使えず、クレジットカードか代引きのいずれかから選択していただく必要があります。そのため、電話注文に慣れたお客さまにとっては、この点がハードルとなり、どの支払い方法を選択すれば良いか分からず、離脱されるケースも見られました」(A.K. 氏)

これらの課題を解決し、多くのお客さまに EC サイトを利用してもらう環境を整備すべく、EC サイトでの購入を支援するツールとして Withdesk Automate の導入が検討された。

「まずは試してみよう」と思えた導入のしやすさ

カタログハウスでは、Withdesk Automate の導入以前から、EC サイトのリニューアルを通じてさまざまな対策に取り組んできた。

「例えば、新規会員登録時の入力負荷を下げるため、自社でサジェスト機能を開発・実装しました。入力途中で候補が表示されたり、入力内容に応じた補完・確認ができる仕組みになっています。

また、購入手続きに関しては、商品のカート追加後の導線を改善しました。購入履歴があるお客さまには、前回の購入方法を選択することでスムーズに購入できる導線にし、一方で新規のお客さまには、ステップ・バイ・ステップで進める導線にしています」(A.K. 氏)

もともと同社ではコブラウズソリューション Withdesk Browse を導入していたことから、Withdesk Automate の提案を受けたが、当初は導入を見送っていたという。

「社内で EC サイトの改善に取り組んでおり、サジェスト機能も一定の成果が出ていたので、当初は必要ないと感じていました。

しかし、実際にデモを見た時に『これほど簡単に設定できるのなら、一度試してみよう』と思えたのです。サジェスト機能と併用できるという点も重要なポイントでした」(A.K. 氏)

加えて、Withdesk Browse 導入時に設置したサービスタグを流用できたことや使いやすい管理画面も導入の後押しになった。何よりも決め手となったのはサポートの安心感だったという。

「Withdesk Browse 導入時からウィズデスク社のサポートには信頼を置いていました。実際に Withdesk Automate についても問い合わせへの反応が早く、安心して導入・設定を進めることができました」(K.H. 氏)

自社で設定・運用できる体制へ。支えになった分かりやすさと即応のサポート

Withdesk Automate は2024年5月末に導入され、社内でチュートリアルの設定からリリースまでを完結できる体制を整えている。

「Withdesk Automate で複数のシナリオを設定していますが、最初の1つ目のシナリオはウィズデスク社にサポートいただきながら、作成しました。その際、設定方法を非常に分かりやすく説明していただいたので、2つ目のシナリオからは当社内でスムーズに設定を進めることができました」(A.K. 氏)

実際の運用においても、同社のサポート対応は高く評価されている。

「メールの返信もとても早く、質問するとすぐに回答をいただいております。画面共有しながらの説明も丁寧で、スムーズに設定ができています」(K.H. 氏)

現在は、新規会員登録と購入手続きのプロセスで、Withdesk Automate を活用している。

「お客さま対応部門では、『導入後に問い合わせが増えたらどうしよう』という不安の声も一部ありましたが、実際に導入しても問い合わせが増えることはなく、スムーズに運用できています」(A.K. 氏)

EC サイトでの購入手続き完了率は約5ポイント向上

同社では、Withdesk Automate の導入後、効果測定のテストを行っている。実際にチュートリアルを稼働させた期間と、停止させた期間を設け、前後の数値を比較することで導入効果を確認した。

「2024年7月から9月中旬まで Withdesk Automate を稼働させ、その後3〜4週間ほど停止しました。その前後で購入手続き完了率を比較すると、最大で5ポイントほど改善が確認できました。
成果が出なければやめようと思っていたのですが、しっかり数値で成果が出たので、自信を持って利用を継続しています」(A.K. 氏)

「導入のしやすさはもちろん、運用してからもサポートのスピードが素晴らしいです。これなら継続して使っていけると確信しています」(K.H. 氏)

この導入体験は、社内の開発体制にも変化をもたらしたという。

「外部ツールを利用すると、その仕様に制約され、自分たちが本当に実現したい要件が満たせなくなるのではないかという先入観がありました。だからこそ、長期的には自社で開発した方が効率的だと思っていました。

しかし、今回の Withdesk Automate の導入で、外部ツールに任せられる分は任せた方が効率的だと実感するようになりました」(A.K. 氏)

EC サイトを拡充するためのさらなる活用とは

現在、新規顧客獲得に取り組むカタログハウスでは、Withdesk Automate のさらなる活用に向けた検討が進められている。

「今後も EC サイトでの新規顧客獲得に力を入れるとともに、カタログや電話注文に慣れたお客さまの EC 利用を促進していきたいと考えています。
具体的には、ギフト設定などの複雑なプロセスでの活用も視野に入れています。さらに、売上向上を目的とした広告的な使い方ができないかという点も検討しています」(A.K. 氏)

また、導入を検討している企業に向けては、設定の手軽さとサポート体制の信頼性を強調していた。

「吹き出し等を表示する箇所等を事前にイメージさえできれば、すぐに設定を始められますし、テストモードでの検証も非常にしやすいです。

何よりも、サポート体制が本当に素晴らしいと感じています。導入時も運用中も、何かあればすぐにご対応いただけますし、丁寧な説明をいただけるため、安心して導入・運用できる環境が整っています」(K.H. 氏)

自社開発した機能を活かしながらも、外部ツールの力を柔軟に取り入れた本取り組みは、 EC に不慣れなお客さまにも迷わず進める体験を届けることに繋がった。

今後は、より複雑な購入プロセスや販促への活用を通じて、お客さま起点の導線設計と売上につながる導線設計の両立が実現されていくだろう。

 ※掲載内容は取材当時のものです。

関連する記事

導入をご検討中の
お客さまへ

サービスの詳細な説明をご希望の方はお問い合わせください

お問い合わせ
Withdesk 導入事例をまとめて確認したい方へ