入力不備が激減し、ローンの申し込み手続き完了率が最大6ポイント向上!北洋銀行の手続きを迷わせない仕組みとは

「喜びを創り喜びを提供する」を経営理念に掲げる株式会社ケイシイシイ。
北海道発の洋菓子ブランド「小樽洋菓子舗ルタオ」などを展開する同社は、長年にわたり幅広い世代のお客さまに親しまれてきた。近年は全国のお客さまからの注文が増え、同社の EC サイトの利用も拡大。従来は店舗や電話で注文していたお客さまがオンラインに移行するケースも増え、同社の通信販売の注文数は大きく伸長している。一方で、EC サイト利用者の増加に伴い、カスタマーサポートへの操作に関する問い合わせも増えていた。より快適な購入体験を、EC サイトでどう実現するかが同社の新たな課題となっていた。その解決策として、同社は2025年6月にコブラウズソリューション Withdesk Browse(ウィズデスクブラウズ)を導入している。
今回は、導入の背景やプロセス、導入後の効果について、ダイレクトマーケティング部 CS 課でリーダーを務める M.E. 氏、同課サブリーダーの N.O. 氏にお話を伺った。

ケイシイシイは、メインブランドである「小樽洋菓子舗ルタオ」をはじめ、複数のスイーツブランドを展開している。同社は冷凍ケーキを中心としたギフトスイーツを販売しており、北海道の直営店や空港、全国の催事場などでルタオを知ったお客さまが、後日リピート購入の際に通信販売を利用するケースも多い。
同社の通信販売では、EC サイトに加え、電話や FAX など複数の注文手段を用意し、幅広い世代のお客さまのニーズに対応している。全国からの注文が増える中、同社では店舗と通販のポイントを共通で利用できる仕組みを導入し、オンラインとオフラインをつなぐ取り組みを進めている。この取り組みにより、同社はお客さまが店舗から通販へスムーズに移行できるよう支援し、どのチャネルでも変わらない体験価値の実現を目指している。
その中心を担うダイレクトマーケティング部は、全従業員が掲げる「今日一人、熱狂的ファンを創る」という使命を自らの行動指針とし、カスタマーサポートにあたっている。
「ギフトを贈る方も、贈られる方も嬉しくなる。その“双方の喜び”を一番大切にしています。電話注文の際には、オペレーターがお客さまのお話に耳を傾けながら、状況に応じて提案を添えることもあります。そうした一つひとつのやり取りを、心に寄り添う時間として大切にしています」(N.O. 氏)

ダイレクトマーケティング部では、電話や FAX での丁寧な応対を通じて、長年お客さま一人ひとりに寄り添ってきた。
従来の通信販売の主軸である電話・FAX 注文に慣れ親しんだお客さまも多いが、近年は EC サイトからの注文が急増し、カスタマーサポートのあり方は新たな転換期を迎えている。
同部では、お客さまに寄り添った対応を維持しながらも、EC 推進の流れを止めず、誰もが安心して利用できる顧客体験の実現を目指していた。
その一方で、EC サイトの利用拡大に伴い、カスタマーサポートへの Web 操作に関する問い合わせは増えていた。
なかでも会員登録や決済画面での操作に関する質問が多く、特に店舗と通販のポイント統合後は、会員登録の手順で迷うお客さまが増えていたという。
「これまで店舗や電話でご注文いただいていたお客さまにも EC サイトでの購入を推進していましたが、初めて利用してくださったお客さまが操作に困って嫌な思いをしてしまうと、次は戻ってきてくれない。カスタマーサポートとして、いかに寄り添って離脱を防ぐかが重要でした」(M.E. 氏)
「オペレーターから『お客さまが EC サイトのどこの操作で困っているのか分からない』という声が多く上がっていました。そのため、ご案内に時間がかかってしまい、なかなかスムーズに解決まで至らないこともありました」(N.O. 氏)
ダイレクトマーケティング部では、お客さまのつまずきを可視化し、店舗や電話注文と変わらない安心感をオンラインでも提供するため、新たなカスタマーサポートの形を模索し始めていた。

EC サイトの利用が拡大する中で課題となっていたのは、お客さまが今どこで困っているのかが分からないことだった。
「『お客さまがどこを見ているのか分からない』『画面を共有して操作方法を示せたらいいのに』という声は、現場のオペレーターから数多く寄せられていました」(N.O. 氏)
同社は、2年前にも Withdesk Browse の導入を検討していたが、当時は食品を取り扱う EC サイトにおいて画面共有サポートが一般的ではなく、どの程度お客さまに受け入れられるか、効果の見通しが立たなかったため、導入を見送っていたという。
その後、操作に困るお客さまの声や現場からの切実な要望が高まったことに加え、2025年6月に予定されていた店舗と通販のポイント統合による新規顧客の増加が見込まれたことから、「今こそ必要だ」という認識が社内全体で一致した。
そこから本格的な検討が始まり、わずか2か月ほどで Withdesk Browse の導入を決定。
導入を決めた最大の理由は、お客さまにとっても、社内で運用する側にとっても、導入と操作が非常に簡単だった点にある。
Withdesk Browse は、Web サイトにサービスタグを設置するだけで利用可能。お客さまはアプリのインストールや事前設定を行う必要がなく、6桁の番号を入力するだけで画面共有を開始できるため、特に年齢層の高いお客さまでも負担なく利用できる点が評価された。
「ギフトとして多くのお客さまにご利用いただいている当社にとって、いかにストレスをかけずに快適な体験を提供できるかが重要でした。その意味でも、Withdesk Browse はお客さまにやさしい仕組みだと感じました」(M.E. 氏)
導入検討から意思決定までは約2か月。店舗と通販のポイント統合に合わせ、スピーディーに導入を実現した。

Withdesk Browse は、導入からわずか1か月で運用を開始することができた。
「管理者が研修を受けてから現場のオペレーターに展開しました。研修動画を視聴したうえで、管理者と一緒にロールプレイングを行い、お客さま側の画面での見え方や、どのような案内・操作なら伝わりやすいかを学んでもらいました」(N.O. 氏)
導入当初は、どのタイミングでお客さまに提案するかでオペレーターに戸惑いが見られたが、すぐに改善できたという。
「従来は電話のみによる案内が中心だったため、オペレーターにとっては画面共有の提案タイミングを見計らうのが難しかったようです。そこで、提案場面を想定したロールプレイングを重ねることで、スムーズに切り替えられるようになりました」(N.O. 氏)
また、導入後もウィズデスク社のサポート体制が大きな支えとなった。
「想定外の動作があった際には、ウィズデスク社からすぐにご連絡をいただき、電話やメールで詳細を確認しながら迅速に対応してもらえました。安心して運用できる環境を整えていただいたと感じています」(N.O. 氏)
こうした丁寧な研修と現場の工夫によって、Withdesk Browse は日々の業務に自然に溶け込み、今では EC サイトでの応対に欠かせないサポートツールとなっている。

Withdesk Browse の導入により、これまで電話やメールでは把握しきれなかったお客さまの操作状況を即座に確認できるようになった。どこでつまずいているのかをオペレーターがお客さまと同じ画面を見ながら案内できることで、対応は格段にスムーズになったという。特に、マウスカーソルによる操作案内は現場から高く評価されている。
「ご注文情報の入力画面や確認画面でのご案内が楽になりました。ギフトのように配送先が複数になる場合でも、お客さまの画面を見ながら的確にサポートできるようになっています。
例えば、自宅用とギフトの両方を注文されるお客さまから、郵送先がすべて自宅宛になってしまうとお問い合わせをいただきました。画面共有サポートを実施したところ、無事に注文完了まで進めることができ、お客さまから『ネット注文に慣れていないので、こういったサポートがあるのは本当に助かるし嬉しい』とお言葉をいただきました」(N.O. 氏)
導入後の定量的な効果はまだ分析段階にあるが、解決率とお客さま満足度の向上は明らかだ。
「解決までの時間自体は短くなりましたが、その分、お客さまと会話を深めるようにしています。結果として、コミュニケーションの質は確実に高まっていると感じます」(N.O. 氏)
実際にオペレーターが画面共有で注文をサポートしたお客さまの平均購入単価は、自社全体の平均を大きく上回り、離脱を防ぐだけでなく購入意欲を高める成果も生まれている。
「お客さまから『不安だから最後まで見てほしい』というお声をいただくことも多く、オペレーターが注文完了まで伴走しています。注文完了まで見届けてくれる安心感があるからこそ、お客さまも次の注文に挑戦してくださる。結果として、ファンとの関係をより深められていると感じます」(M.E. 氏)

同社では今後、ギフトブランドとしての価値をさらに高めていく考えだ。
「ケイシイシイは、ギフトを贈られた方にも、それをきっかけにリピーターになっていただくことを目指しています。私自身、ギフト需要は今後ますます伸びていくと感じていますが、一方で、ギフトは購入手続きが複雑になりやすく、EC サイトでの購入のハードルが上がる側面もあります。
また、弊社では『小樽洋菓子舗ルタオ』以外にも複数のブランドを展開しており、ブランドの認知が広がるにつれ、新たにお困りごとを抱えるお客さまも増えていくはずです。
ギフト需要の伸びとブランドの進化に伴い、お客さまに寄り添ったカスタマーサポートの必要性は今後さらに高まっていくと考えています」(M.E. 氏)
また、社内では AI ツールの導入などによる効率化が進む一方で、人の温かみを感じられるサポートの重要性も再認識されている。
Withdesk Browse にも、人ならではの価値の提供を支援する存在として期待が寄せられている。
「画面共有サポートは単なる業務効率化ツールではありません。操作に不慣れなお客さまとの接点を作り、『購入できた』『最後まで支えてもらえた』という成功体験を提供できる仕組みだと感じています。特に、EC サイトを強化したい企業にとって、お客さまの安心感と満足度を高めるうえで非常に効果的だと思います」(M.E. 氏)
Withdesk Browse の活用を通じて、ケイシイシイは「今日一人、熱狂的なファンを創る」という使命をデジタルの世界で体現しながら、これからも進化を続けていく。
※掲載内容は取材当時のものです。
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