ローンの申し込み完了率が約3ポイント向上!四国銀行のお客さまを迷わせない Web 申し込みの仕組みづくりとは

“健全経営に徹し、金融を基盤とするサービスを通じて社会の発展に貢献する”を経営理念に掲げる株式会社四国銀行。地盤である高知県を中心として、四国全域と瀬戸内・関西圏および東京都にも充実した店舗網を展開し、1878年の創業以来、地域経済を支えてきた地方銀行である。

同行では10年以上前から Web でのローン申し込みを受け付けてきたが、カードローンの申し込み完了率は長らく横ばいに留まっていた。同じ保証会社の申し込みページを使用する他行の実績と比較しても大きな乖離が生じており、多くのお客さまが手続きの途中で離脱してしまう状況が続いていた。こうした課題を受け、同行は2025年10月、Digital Co-Experience プラットフォーム「Withdesk」のガイドソリューション「Withdesk Automate」を導入した。

今回は、導入した背景にあった課題や導入までのプロセス、導入後の効果について、営業統括部 チャネル戦略室 調査役の F.K. 氏、商品企画を担う I.K. 氏、チュートリアル設定を担当する I.K. 氏にお話を伺った。

地域と産業を牽引する、四国銀行のデジタル化への歩み

四国銀行は2023年に経営理念を改定し、“地域と産業を牽引するベスト&リライアブル カンパニー”を10年ビジョンに掲げた。2026年度から始まる中期経営計画2026では、AI・デジタル活用による生産性向上と、対面・非対面の双方を強化するチャネル戦略を柱に据えている。

そのなかで営業統括部は、Web 申し込みに関するローン商品の企画から、申し込みフォームの設計・運用までを一貫して担っており、運用部門まで含めると約150名が在籍している。

このうちチャネル戦略室は、カードローンや住宅ローンなど Web 申し込み関連の仕組みを運用し、10年以上にわたり継続的な改善を重ねてきた。

しかし近年、その積み重ねの延長だけでは解決できない課題に直面していた。

「Web の申し込みは改善を重ねてきましたが、完了率はなかなか思うように上がらず、これまでのやり方では越えられない壁を感じていました」(F.K. 氏)

伸び悩む申し込み完了率。お客さまがどこで迷っているのか分からなかった

長年にわたり Web 申し込みを運用してきたものの、カードローンの申し込みページでは、手続き途中で離脱してしまうお客さまが想定以上に多かった。

「とにかく申し込み完了率が高くありませんでした。同じ保証会社の申し込みフォームを利用している他行と比較しても、当行の実績とは大きな開きがありました。また、当時は、お客さまが離脱している箇所を特定するための仕組みが整っていなかったため、お客さまがどの項目で迷われているのかも分からない状況でした」(F.K. 氏)

また、同行側でも保証会社側でも申し込みページの改修には時間がかかり、手続きにつまずいている点を早期に改善することが困難であった。仮に改善したい内容があったとしても、システムの改修に数か月から1年単位の時間を要することも珍しくなく、改善のスピードそのものが構造的な制約となっていた。

こうした状況を打開し、デジタル上でも対面のような安心感を持ってお客さまの迷いを解決できる仕組みとして、同行はガイドソリューションの検討を始めた。

同業他社の実績と自行のみで運用できる点が決め手に

導入検討時には、EFO ツールを含む複数社のサービスと比較した。

検討した EFO ツールは申し込みページ全体のレイアウトや導線を変更する形式であったため、修正のたびにベンダーへの発注が必要となる設計だった。

「検討した EFO ツールは、目的と費用の両面で当行の事情に合わず、早い段階で候補から外しました。お客さまがつまずきやすい箇所をピンポイントで案内できるほうが、当行の目的には合致していると判断したのです」(F.K. 氏)

Withdesk Automate を導入する決定的な理由となったのは、同業他社での導入実績が豊富にあり、安心感を持って運用できることだった。

「最終的には同業他社での実績が多いため、ノウハウもあり、安心感があったことが決め手でしたね」(F.K. 氏)

加えて、タグを設置するだけで利用を開始できるという導入までのハードルの低さ、自行でチュートリアルの設定を完結できる点、運用ノウハウを共有してもらえる点も最終判断の後押しとなった。

「ウィズデスク社からチュートリアルの設定や運用についてのノウハウを共有いただけるのは、大きな安心につながりました」(F.K. 氏)

これらの観点を整理し、部内での合意形成も迅速に進めて、Withdesk Automate の導入を決定した。

手厚い支援で早期に本稼働。お客さま目線にこだわった設定

導入の発端となったのはカードローンの課題だったが、保証会社による申し込みページの改修との兼ね合いから、まずは住宅ローンの申し込みページから Withdesk Automate を導入することになった。

2025年8月にチュートリアルの設定に着手し、同年10月中旬には本稼働を迎えている。準備期間は約2か月と短かったものの、ウィズデスク社の支援を受けながらチュートリアルを作成した。

続くカードローンでは、住宅ローンの導入過程で得た知見を土台に、自行で設定作業を実践した。

「設定の進め方について、困るたびに丁寧に教えていただけたので、初心者でも形にできました。
チュートリアルを本番公開したあとも、改善内容として注釈の記載方法などを一緒に考えていただけたのは心強かったです」(I.K. 氏)

自分たちの手でチュートリアルを作成した経験から、設定方法を習得し、メンテナンスは自行で担っている。

なお、チュートリアルの設定で重視したのは、お客さま目線での「迷い」の洗い出しだった。

「自分がお客さまの立場に立って、最初のページから申し込み手続きをしてみて、疑問に感じたところを一つずつ改善していきました。
カードローンは、一つの入力項目が完了すると、次の項目に操作ガイドが出る作りにしています」(I.K. 氏)

さらに、コールセンターや審査部門にも入力不備が多発する箇所や注意喚起したい箇所をヒアリングし、現場の声をチュートリアルへ反映する運用を定着させていった。

申し込み完了率は約3ポイント向上、改善サイクルは1年から1週間へ

カードローンでは、保証会社による申し込みページの改修に加え、Withdesk Automate の導入効果も相まって、完了率に顕著な改善が見られた。

「申し込みページの改修が終わった段階で Withdesk Automate を導入し、さらに手続き完了率が約3ポイント向上したと保証会社から報告を受けています。件数に換算すると、月に約50件の申し込みが増加しました」(F.K. 氏)

入力不備も体感として大きく減少しており、ローンの審査部門からは受付業務が進めやすくなったという声が上がっている。申し込み件数が増えながら入力不備の対応の手間は減るという、業務負荷の面でもプラスの変化が表れている。

特に大きな変化として同行が挙げるのが、申し込みページの改善サイクルのスピードである。

「以前は入力不備が起きやすい箇所を改善するのに半年や1年かかっていたものが、いまでは1週間ほどで改善できるようになりました」(F.K. 氏)

現場の気づきを即座に申し込みフォームに反映できるようになったことで、商品企画をはじめとする各現場からも、改善のアイデアが出やすくなっている。

「行内で『ここはこうした方がいい』という意見を、よりスピーディーに反映しやすくなったのは、商品企画の担当としてもありがたいと感じています」(I.K. 氏)

手続き完了率の向上や申し込み件数の増加といった定量的な成果にとどまらず、行内の改善意識そのものに良い変化をもたらしている。

Withdesk をお客さま体験改善の土台として育てていく

カードローンと住宅ローンでの Withdesk Automate の導入を経て、現在、無担保ローンの申し込みページへの導入も進めている。

同行と同じように、限られたリソースのなかで Web 申し込みページの改善に悩む企業に向けて、UI/UX 設計を担当する I.K. 氏は次のように語る。

「申し込みページを改修したくても時間がかかるという悩みを抱えている企業は多いと思います。Withdesk Automate は、タグを設置するだけで、すぐに自行側でチュートリアルの設定ができるので、申し込みページに対して悩みがある企業には非常に助かるものだと感じます。ウィズデスク社の担当の方が手厚く伴走してくださるので、サポート体制の面でも安心してお願いできるはずです」(I.K. 氏)

Withdesk Automate は、申し込みページの完了率を底上げするだけにとどまらず、対面ならではの温かみや安心感をデジタル上で形にし、行内の改善サイクルを共に回してくれる存在として、四国銀行の現場に根付きつつある。

※掲載内容は取材当時のものです。

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