家賃支援給付金のオンライン申請に Withdesk Browse を導入!品川区が目指す、誰一人取り残さない行政 DX

古くからものづくり企業が集積する街として発展してきた東京都品川区。飲食店やサービス業が軒を並べる商店街も多く、近年では五反田バレーに代表されるように IT 企業の進出も目立ち、まさに中小企業が集まる都市エリアだ。

同区の商業・ものづくり課では、社会貢献製品支援事業として中小企業の商品・サービスの広報や市場開拓支援を行なっており、2020年度には「Withdesk Browse(ウィズデスク ブラウズ)」を認定製品に採択、新型コロナウイルス感染拡大を受けて給付が決まった「品川区家賃支援給付金」の申請ポータルサイトへ導入された。

品川区の Withdesk Browse 導入とその成果について、品川区地域振興部商業・ものづくり課の中小企業支援係長 M. G. 氏、中小企業支援係 N. K. 氏にお話を伺った。

中小企業が集まり、中小企業を手厚く支援する品川区

商業・ものづくり課は、品川区の産業振興全般に携わっている部署として、商店街支援や中小企業支援、創業支援、産業活性化、人材確保、そして消費者センターといった役割を担っている。

「品川区はもともと工業地帯でして、ものづくりの工場が非常に多く建てられていました。近年では大崎、五反田の再開発が進み、スタートアップ企業が多く集まるようになりました。AI・IoT 等のベンチャー企業・スタートアップ企業の多くが集積していることから、『五反田バレー』と呼ばれ、区とさまざまな連携を行い、品川区発の新たなイノベーション創出を目指しています。

このような中小企業の支援として、受発注機会拡大を目的にした商談会の開催や、展示会出展等の販路拡大となる取り組みに対する助成事業など、さまざまな市場開拓支援を行なってきており、そのプログラムのひとつに『社会貢献製品支援事業』があります」(M. G. 氏)

社会貢献製品支援事業は、区内中小企業の優れた自社技術・製品・サービスで社会貢献に寄与し、募集テーマに該当するものについて、 品川区への試供、導入などを積極的に行い、その先の販路拡大に繋がることを目的とした事業だ。

「事業の背景として、ネームバリューに乏しい中小企業にとって、非常に優れた自社製品であっても販路拡大に苦労をしているという課題がありました。そこで品川区で試験導入させていただくことで実績を作り、また実証実験の場としていただくことで販路拡大を後押ししようと考えたのです」(N. K. 氏)

2020年度では、新型コロナウイルス感染拡大の状況から「新型コロナウイルス感染症に直面する危機を乗り越える取り組み、もしくは新型コロナウイルス感染症に直面する危機に役立つ技術・製品・サービス」をテーマに据えて、募集が実施された。

社会貢献製品に Withdesk Browse を採択、家賃支援給付金ポータルサイトへ導入決定

2020年度の社会貢献製品支援事業の認定製品は2つ、そのうちの1つとして Withdesk Browse が採択された。採択後は、オンライン申請に対応した「品川区家賃支援給付金ポータルサイト」の問い合わせ対応に導入されることとなった。

この品川区家賃支援給付金は、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が減少した区内の中小企業の家賃負担を軽減し、事業の継続を下支えするためのもの。Withdesk Browse が採択された背景には、どのような課題があったのだろうか。

「商業・ものづくり課では、オンラインで助成金などの申請を受け付けたことは一度もなく、これまで紙による申請でした。今回オンライン化に踏み切った背景には、コロナ禍という非常事態で一刻も早く企業に支援給付金をお届けしなければならなかったという事情があります。

品川区からの家賃支援給付の前に、国と東京都からも家賃支援給付は実施されており、全体のスケジュール感は異例の短さだったと思います。行政がシステムを構築していく場合は基本的に年単位で動きますので、数か月単位の制度構築はまさに前代未聞です。

この異例のスピードでも対応できるオンラインツールが、商業・ものづくり課の現場では求められていたのです」(N. K. 氏)

「オンライン申請の場合、どうしても申請方法に戸惑う方が出てきてしまいます。特に今回の家賃支援給付金は、申請者の多くが街の飲食店やサービス業の事業者であり、普段は紙での事務処理や電話でのやりとりに慣れているため、デジタルツールに不慣れな方も少なくありません。

短期間で申請件数が多く寄せられると、お問い合わせ件数も増加することが想定されましたので、スムーズなご案内によるサポート品質の向上は必要不可欠でした」(M. G. 氏)

ダウンロード不要、指定箇所のマスキング機能で、申請者も安心できると判断

コロナ禍で短期間の給付スケジュールに間に合わせること、デジタルツールに不慣れな方でも申請できる体制とすること、この2点の課題を解決するために Withdesk Browse の採択が決定した。導入決定時の意思決定を N. K. 氏が振り返る。

「今まさにコロナ禍でお困りの事業者に、いち早く支援給付金をお届けするため、簡単に導入できることは重要でした。また、自治体を含めた行政の IT 化はとても遅れており、デジタルツールの扱いに慣れている職員ばかりではありません。そのため、オペレーターの簡単な操作だけで画面共有ができる機能は高評価でした。

また、お問い合わせをされた区民の方にとっても、事前にソフトウェアをダウンロードする必要がないこと、PC・スマホ・タブレットなど、どのようなデバイスからでも利用できることは大きなメリットだと思います」(N. K. 氏)

社会貢献製品支援事業の審査で重視されたもう1つの要素が、新しいサービスに対して区民の方が安心できるかどうかであった。

「申請者の方に安心してお問い合わせいただくためには、パスワードなどの個人情報がオペレーターに見えないよう、ウェブページの一部にマスキングをかける機能は必要不可欠だったと思います。

もう1つ安心できる要素として、ソフトウェアダウンロードが不要だったことです。昨今ではマルウェアやハッキングのニュースもあり、いくら行政からの推奨とはいえ、知らないソフトウェアを自分のデバイスにダウンロードすることには抵抗感があります。Withdesk Browse であれば、余計なソフトウェアのダウンロードは不要、ブラウザ上で完結するため、申請者の安心にもつながると考えました」(M. G. 氏)

シンプルな操作画面で、オペレーターは1日もかからずに操作方法を習得

2020年9月上旬、Withdesk Browse が社会貢献製品に採択され、商業・ものづくり課に導入されたのは同年12月のこと。実質的に3か月で導入に至った。情報システムを担当する部署やポータルサイトを運営する事業者との打ち合わせが重ねられ、オペレーターへの操作レクチャーが行われた。導入期の3か月間について、「とてもスムーズに進んだ」と N. K. 氏は評価する。

「品川区への導入を見越したうえで、社会貢献製品に Withdesk Browse が採択されたため、スムーズに申請ポータルサイトへ導入することができました。こちらからの質問や問い合わせに対しても、すぐにご対応いただけています。

また、オペレーターへの説明は、難しい操作がなく、簡単な説明だけですぐに理解できたため、操作に慣れるまで1日もかかっていません。オペレーターからも『こんなにすぐ繋がるんですね!』という感想をもらっています」(N. K. 氏)

導入決定後は広報支援の一環として、今回の取り組みに関するニュースがプレスリリースや品川区の広報誌に掲載されることとなった。

また、Withdesk Browse 導入後にレポート作成が行われ、問い合わせの内容や具体的な対応方法、そして Withdesk Browse の導入成果についてもまとめられている。

1回あたりの平均対応時間は15分弱の削減!区民の方からも高評価

申請期間が2021年6月まで延長され、区内の中小企業から多くの申請が上げられた品川区家賃支援給付金。給付金申請の締め切りから5か月後、Withdesk Browse によってどのような成果が得られたのだろうか。まとめられていたレポートの内容をもとに伺った。

「1回あたりのお問い合わせで、平均して約15分弱の時間削減になりました。オペレーターによると、Withdesk Browse なしでは解決に1時間以上かかっていたようなお問い合わせでも、画面共有でどこにエラーが起きているかを把握し、正確なアドバイスを行うことができたそうです。例を挙げると、全角と半角を間違えていたり、そもそも入力すべき画面を間違えていたりといったトラブルです。

また、ご対応させていただいた区民の方からは『今は画面共有もできるんですね』『こんな簡単にできるんですね』といったご感想をいただいております」(M. G. 氏)

「お客さま対応の時間が短縮されたことで、申請者の方もオペレーターも確実にストレスの軽減になったと思います。また、レポートで振り返ってみると、PC 操作と比べて細かい操作が多いスマートフォンからの申請が4割近くを占めていました。ミスが発生しやすいスマートフォンからの申請も、簡単にサポートができたのは非常に大きな成果です」(N. K. 氏)

「Withdesk Browse は、『デジタルに不慣れな方のお隣に寄り添うツール』」

2021年9月のデジタル庁発足を始め、新型コロナウイルス感染拡大で加速した行政のデジタル化。少子高齢化による労働人口の減少も後押しとなり、もはや待ったなしの状況だが、企業のデジタル化とは違うアプローチが求められると N. K. 氏は語る。

「行政のデジタル化は今後ますます進んでいくとは思いますが、単なる効率化を目的とするだけでは不十分で『誰一人取り残さない』という仕組みが重要になります。デジタルツールの操作に不慣れな方でも行政サービスをしっかり受けられるためにも、Withdesk Browse のようなサポートツールは今後ますます重要になっていくはずです」(N. K. 氏)

取材の最後に、M. G. 氏から今回のお取り組みを振り返ってのご感想を伺った。

「Withdesk Browse は、『デジタルに不慣れな方のお隣に寄り添うツール』だと思います。わざわざ窓口まで足を運んでいただかなくともお困りごとをスムーズに解決へ導けたことは、私たちにとっても驚きでした。誰一人取り残さず、かつ効率的に手続きを進められる環境を、今後も提供していきたいですね」(M. G. 氏)

※掲載内容は取材当時のものです。

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